洗車の下準備
ピカピカのバイクが町に停まっていると、「このライダーはバイクを大切にしているな」と感じるものです。
雨天の中を走ったり、ツーリングに出ればたちまち汚れてしまうバイクは、できるだけこまめに洗車してきれいな状態を保ちたいものです。
足回りも常に清掃した状態にしておけば、バイクを長持ちさせることにもなります。
バイクは車のように自動洗車機では洗えませんので、自分で手洗いするのが基本です。
洗車をする際には、できるだけ曇りの日を選びましょう。
快晴の日に行うと紫外線が強すぎて、バイクにシミが残ってしまう可能性があります。
洗車の前には下準備をすることも忘れてはいけません。
水が入り込むと困る場所は、あらかじめ養生テープなどを使って塞いでおくことが大切です。
マフラーの排気口などは、雨程度の水が侵入しても問題はありませんが、洗車で水が大量に入ってしまうと故障の原因にもなりかねませんので、必ず塞いでおきましょう。
キーシリンダーも錆びやすい箇所なので、テープでしっかりと塞ぎます。
また、スイッチボックスに水がかかると電装部品にトラブルが出てくることも考えられますので、ここもテープで覆っておくのがおすすめです。
いきなり洗剤をつけて洗う前に、ホコリなども丁寧に拭き取っておきましょう。
洗車に必要な道具
洗車をするためには、養生テープや洗剤の他にスポンジ、ウエス、スプレーボトル、ブラシなどが必要です。
ブラシは大小の他にチェーンを清掃するためのコの字型ブラシもあると便利です。
洗剤を水で薄めたものを車体に吹き付けるスプレーも欠かせません。
また、チェーンを洗うための専用洗剤「チェーンディグリーザー」も必要です。
洗車に使用する洗剤はバイク専用のものが市販されていますし、台所用の中性洗剤でも十分に汚れを落とすことができます。
洗車の手順
さて、いよいよ洗車です。
バイクは上から下に向かって洗っていくのが原則で、サイドミラーやハンドル周りから始めて、タンクやシートなどを洗います。
この辺りは比較的汚れが少ない箇所なので、簡単に作業が済みます。
上部の洗車が終わったら、次は泥除けやエンジン、ブレーキなどを洗います。
泥除けは普段は覗いてみない部分とはいえ、汚れがびっしり付いていることが多い部分なので、スポンジを使って丹念に洗います。
エンジンに関しては、ネイキッドタイプのバイクはホコリがこびりついていることも多いので、ブラシを使って時間をかけて洗うといいでしょう。
ディスクブレーキも細かい汚れがたまりやすい箇所ですから、古い歯ブラシなどを使ってていねいに洗います。
一度洗剤を吹き付けるとそのまま乾いてしまうこともあるので、一箇所を洗ったらすぐに水で洗浄するようにして少しずつ洗っていくのがコツです。